2006年12月01日

武術に考える基礎力と実戦力(2)

順番が逆になってしまいましたが、この連載記事(に限らないのだけど)についての注意!
これは私のフィーリングや考えを纏めるために書いている記事であって、私程度の若輩者が書く物ですから戯れ言であると疑って読むのが正しい姿勢とすら言えます。私はその前提で書いていますから、いかなる否定・示唆・忠告あるいは同意も拒絶しません。トラックバック・コメント歓迎です。

さて、スポちゃん氏をピクピク♪させてしまったようなので、ちょっと脱線して“無心”についての考えを書いてみようと思います。

私は、公式試合でも時折入賞できるようになった頃に「頭で考える前に身体が勝手に動く」体験をし始めました。目から入った情報が脳を経由せずに直接脊髄へ流れ、それが身体を衝き動かす感覚。これは、身体的鍛錬を積めば自然に得られる条件反射です。

条件反射はもちろん有用ではありますが、生理的反射であるが故に意識的制御が効かないという弱点にもなります。相手の動きに無条件に反応してしまうため、巧みなフェイントには容易に引っかかるようになるわけです。

そして、条件反射が身について最初の頃、試合中一瞬何が起こったのかわからない、どうやって勝ったのか覚えていないという、それまでに無かった体験をしました。肝心の瞬間の状況認識に空白ができるのです。これは恐らく、自身の身体が動いた後に遅れて脳が視覚情報を処理し始めるため、脳への入力情報の時系列のズレが生じ、脳が混乱したためだろうと思われます。しかしそれを何度か繰り返すうちに、脳内ではこれに対応する神経回路が構築されて、混乱は解消されてゆきます。

そうすると、自分の身体が起こしている条件反射と視覚情報が並行した状況として同時に認識されるようになり、客観的・第三者的な自己認識を体験するようになります。幽体離脱的な感覚と言っても良い気がします。そして、この感覚のまま全神経が研ぎ澄まされると、自身と相手の間に連続的関連性を感じる状態になります。これが現時点で私が“無心”と捉えているの状態です。ここに至れば、フェイントに掛かっても、続く変化に追従し続けることができます。(道場の館長に「フェイントには騙されても良い。しかし最後まで騙され続けろ。」と言われたことがありますが、同じ意味かもしれません。)

ただし私の経験上、この速度域での神経系統の信号伝達速度は、その時の精神状態にかなり大きく左右されます。つまり、余程の精神安定性がなければ、このような臨界状態を保つことはできません。そしてもちろん、勝負の最中に精神安定を保つことは容易ではありません。これが、無心に至るため精神的鍛錬が必要たる所以です。

もちろん私は試合中常にこんな状態で居られる訳はなく、極限まで集中力の高まっているときでさえ、本当にごく偶にこのモードに突入していたと思える瞬間がある、という程度のモノです。ただ、その感覚を得た試合に限っては、相当に格上の相手であっても滅多に負けたことがありません。目下の処、どうすれば試合時に俺的無心モードを作り出せるか、が私のテーマです。

とはいえ、あくまで今の私が「これが無心か」と思っているだけであって、またまたこれも本当の無心ではない、と思う日がそのうちやって来るのかもしれません。(^^;

次回、型の話に続く。(多分。)
posted by kamicup at 12:55| 兵庫 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。スポちゃんです。
kamicupさんの記事を読んで、大変興奮しております。ピクピクどころでなくなりました!
それにしても、kamicupさんの分析力、論理力、大変すばらしいですね。
本当に勉強になります。

今の私が、『無心』について語るなら。。。
・スイッチ☆オ〜ン とか、
・獣化!変身!! とか、
・超サイヤ人!!!
程度の表現になってしまいそうな。。。

もし、私が、今後、メダル5つ程集めたなら、kamicupさんのような『無心』に関する記事を掲載できるかなぁ〜?なんて考えております。
なにせ、今の私には経験が足りませんので。。。

本当にありがとうございました。
また、形について大変期待しております!
Posted by スポちゃん at 2006年12月02日 00:04
> スイッチ☆オ〜ン

あっ、ある意味そんな感じです!(笑い)
Posted by kamicup at 2006年12月02日 18:26
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